いつも潮目を観察

(株) 村上技研産業 村上 功(自動化推進協会理事)

我社のことで誠に恐縮です。

今年5月27日から4日間、日刊工業新聞で連載されました。その内容は「開発力と市場変化の即応力」及び「安定的な継続」を重視している点です。

2013年に創業40周年、14年には会社設立35周年を迎えることができました。

その間、創業して間もなくオイルショック(1974〜1976年頃)がありました。日本が輸入するオイルの価格は数倍も値上げしたこと、これにより日本の産業は大きく打撃を受け、弊社も勿論、存亡にかかわる程影響を受けました。

この頃、製造メーカでは破格のコストダウンをねらい各社は現金は外へ出さないという程の節約ぶりです。この頃に、ローコスト化、省力化、自動化、省エネ化をしなければならないという良い意味での教訓を得たのではないかと思います。

このショックを乗り越え、徐々に2〜3年は景気が良くなりましたが、又、プラザ合意(1985年G5)による円高が始まりました。正に円高で1ドル240円が120円までになり、又、又、製造業は国際競争力の低下により痛手を被りました。各々の製造メーカは、シフト化を進めるようになりました。国内の空洞化ということですね。

又、プラザ合意によるG5からの、日本への内需拡大の要望もあり金融緩和が始まり、それがもとでバブル時代の到来になりました。

又、バブルがはじけることにより、どの産業界も再編が相継ぐようになりました。

弊社は他社がシフト化進む中で、国内での製造メーカとの取引が中心であるため、新市場の追及をせざるを得なくなり、安定経営をかかげ努力したものです。それがもとでインフラの測定器及び、プラントのセキュリティ分野へと市場を求めました。

時が経て、今では日本の製造メーカはローコストの外国の低賃金を求めるのみではなく、市場を求めることを第一となってきていますね…。世の中の流れはいつも変わり安堵ではありませんね。更にグローバリゼーション及びコモド化でもあり会社の持続、好機を狙えますが、変化を冷静に分析し、余裕のある心地で居るという事も大切だと思います。

弊社は国内向けを市場としていますが、海外へシフト化して行く会社に、なにか良い製品を提案、提供できないかをいつも真剣に考えているところです。